いて座
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| Sagittarius | |
|---|---|
| 略符 | Sgr |
| 属格 | Sagittarii |
| 発音 | [ˌsædʒ |
| 象徴 | the Archer |
| 赤経 | 19 |
| 赤緯 | −25 |
| 20時正中 | 8月20日 |
| 広さ | 867平方度 (15位) |
| 主要恒星数 | 12, 8 |
| バイエル/ フラムスティード 恒星数 | 68 |
| 惑星持ち恒星数 | 15 |
| 3等以上の恒星数 | 7 |
| 近傍恒星数 | 4 |
| 最も明るい星 | ε星(カウス・アウストラリ) (1.9m) |
| 最も近い星 | ロス154 (9.68光年) |
| メシエ天体数 | 15 |
| 隣接する星座 | わし座 たて座 へび座(尾部) へびつかい座 さそり座 みなみのかんむり座 ぼうえんきょう座 インディアン座(角で接する) けんびきょう座 やぎ座 |
| 観測可能地域は+55°と−90°の間 21:00(午後9時)に最も良く見えるのは8月の間 | |
いて座(射手座、Sagittarius)は、黄道十二星座のひとつ。トレミーの48星座に含まれる。冬至点や銀河の中心がこの星座の領域にある。
ラテン語名の略符は、かつては Sag, Sgr の2とおりがあったが、1928年に国際天文学連合によって、Sgr が正式なものとされた。ところが最近になって、英語圏の銀河天文学の研究者の間で廃れたはずの Sag が復活している。いて座矮小楕円銀河は "SagDEG" と略記される。
目次 |
特徴
星座は、ティーポットと呼ばれる星群によって容易に認識可能である。この星座の東側にあるζ,τ,σ,φ,λ,μ の6つの星が、北斗七星に似たひしゃく状に並んでいることもあって、中国では二十八宿の一つ斗宿とされており、日本でもこの部分を「南斗六星」と呼んでいる。西欧でも「ミルクディッパー」と呼ばれることがある。この星座はα星ルクバト(「射手のひざ」の意)が4.0等級の暗い星で、これより明るい星がいくつもある。
その他に固有名がついている星には、
- β星アルカブ(射手のかかと)
- γ星アルナスル(矢の先端)
- δ星カウス・メディア(弓の中央)
- ε星カウス・アウストラリス(弓の南)
- ζ星アスケラ(腋の下)
- λ星カウス・ボレアリス(弓の北)
- σ星ヌンキ(海のしるし)
などがある。
主な天体
いて座は、銀河系の中心がある方向なので、天の川の密度はこの付近が一番濃い。したがって、写真を見ると、いて座には赤色をした多くの星雲があるほか、星団もみとめられる。
そのうちの1つは、δ星の西7.5°の場所にある球状星団M55。
いて座λ星の近くの散光星雲 M8 (干潟星雲)は、望遠鏡で見ると美しい。 たて座境界付近のω星のそばには、オメガ星雲、白鳥星雲または馬蹄形星雲と呼ばれる M17 がある。この天体は、ケンタウルス座のオメガ星団と誤りやすいので注意する必要がある。
また、M8 の北には大きな散光星雲である三裂星雲 (M20) もある。ここには若くて温度の高い星がいくつもある。
銀河系中心に関係のある電波源いて座Aもある。天文学者は、いて座Aが大質量のブラックホールを含むかもしれないと考えている。
歴史
いて座の設定は古く、シュメール文明に起源を持つとするのが定説である。バビロニアのネブカドネザル1世時代(紀元前1300年頃)のものとされる境界石標には射手と馬ならぬさそりが合体し、さらに羽根を生やしている蠍人間として描かれている。 アシュールバニパル時代にはパ・ビル・サグと呼ばれ、半人半馬で蠍の尾を持った姿で「ギルガメッシュの叙事詩」にも登場する[1]。
神話
いて座は、アルテミスから狩猟を学んだケンタウロスであるケイロンが弓を引く姿で親しまれている。ヘラクレスが誤って放った毒矢が当たり、苦痛のためゼウスに死を願って聞き入れられ、彼の死を悼んで天に上げられて星座となったとする話が定説となっている。 勇者オリオンを刺し殺し、その功績で星座とされたさそりが、天上で暴れたときのために、いて座の弓は常にひかれたままであると解釈されている。 ただしこの話はギリシャ神話には登場しない話である。
ヘレニズム期の解釈で語った偽エラトステネスは著書 Καταστερισμοί 『カタステリスモイ』において、この星座をケンタウロスと見る多数派とそうでない少数派がいると記している。ケンタウロスではないと主張する人たちの根拠として、ケンタウロス族は弓を使わないこと(但しローマ時代のコインには弓を引くケンタウロスが刻まれている)、星座の下半身が見えないことを挙げ、ケンタウロスではなくサテュロス(馬の足と獣の様な尾を持っている)としている。
偽エラトステネスは、W:Alexandrian Pleiad詩人のひとりW:Sositheusの伝える話として、このサテュロスを弓を発明したクロトス(Crotus)と同定し、ケンタウロス説を否定している。クロトスは、ムーサイの乳母だったエウペーメー(Eupheme)の息子である。クロトスがサテュロスなのは、ヒュギーヌスによれば、彼の父がパーン(Pan)であるからだという[2]。彼はしばしば、自分が発明した弓を持ち、馬に乗って狩りに出かけたという。クロトスは、ヘリコン山で共に暮らしたムーサたちの、彼の弓の技量を空で顕彰してほしいとの願いによって、ゼウスに頼んで星座にされたという[3]。
また、いて座をケンタウロスとする説では、いて座とケンタウルス座は別の存在であるとする。つまり人間のAさんとBさんというように、ケンタウロスという種族のケイロンとポロスという別人の星座であるとする。 いて座は、ケイロン(キロン)という名のケンタウロスであり、ケイロンは神の子たちを立派に育て上げたとされるケンタウロスであるとされる。そしてケンタウルス座はポロス(フォルス)という別のケンタウロスが由来だとされる。 ただし、英語版Wikipediaはケンタウルス座といて座の両方ともはケイロンだという説をとっている。
- ^ 野尻抱影 「古代の星座」『星座』 野尻抱影編、恒星社厚生閣〈新天文学講座1〉、1957年、53頁。
- ^ Hyginus, Fabulae, 224.
- ^ I. Ridpath, Star Tales - Sagittarius, Ian Ridpath Homepage
関連項目
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