ミッドフィールダー

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サッカーのポジション
フォワード(FW)
ミッドフィールダー(MF)
ディフェンダー(DF)
ゴールキーパー(GK)

ミッドフィールダー: Midfielder)とは、サッカーにおけるポジションの一つ。略記はMF

目次

概要

言語ポジション名読み
英語圏Midfielderミッドフィールダー
Halfハーフ
日本中盤ちゅうばん
イタリアCentro Campistaチェントロカンピスタ
スペイン西Centro Campistaセントロカンピスタ
Medioメディオ
ドイツMittelfeldミッテルフェルトゥ
フランスMilieu De Terranミリウ・ドゥ・テラン
ブラジルMeio Campistaメイオカンピスタ
ポルトガルMeiaメイア
アルゼンチン西Volanteボランテ

フィールドの中央、フォワード(FW)とディフェンダー(DF)の間に位置し、両者をつなぎつつ攻撃と守備の両方に関わるポジション。求められる能力や役割は詳細なポジションやシステムによって大きく変化する。以前にハーフバックと呼ばれていた名残でハーフと呼ばれたり、DFからFWへのボールのつなぎ役としてリンクマンとも呼ばれていた。また、サッカーのポジションは国ごとに呼称やその語源も異なるが、MFは特に細かいポジションの分け方なども異なる。国によっては位置によって分類したり、役割に注目して分類し名称をつけたりしている。

歴史

各ポジションの概念が誕生した18601870年代にはミッドフィールダーはハーフバックと呼ばれていた。1870年代後半にツーバック・システムが生まれ、3人のハーフバックが配置されると左右のハーフバックはウィングハーフ、或いは右がライトハーフ、左がレフトハーフと呼ばれ、中央のハーフバックはセンターハーフ、或いは動き回って攻守に絡む事からロービング・センターハーフと呼ばれた。ハーフバックと呼ばれる時代は長く続くが、1950年代に入り4-2-4のフォーメーションが誕生すると、中央の2の選手が攻守を兼ねる役割を担うようになる。そして、19601970年代になるとフォワードの人数が減り、ミッドフィールダーが増えてミッドフィールダーを重要視するようになり、この頃からミッドフィールダーと呼ばれるようになった。さらにミッドフィールダーの人数が4人になるとミッドフィールダーの中でも攻守やサイドで細分化され、攻撃的ミッドフィールダーや守備的ミッドフィールダーといった概念も誕生した。また、1980年代後半には3バックのフォーメーションが生まれ、サイドバックとウィングを兼ねるウィングバックのポジションも登場する。1990年代頃からは守備的ミッドフィールダーの役割の多様化に伴い、国によっては役割による名称なども付けられるようになった。

攻撃的ミッドフィールダー

攻撃的ミッドフィールダーの位置
攻撃的ミッドフィールダーの位置

攻撃的ミッドフィールダーとは特にMFが2列で構成される場合にFWの後方、MFの最前方に位置するポジションである。日本では司令塔のようなものと思われがちだが、チーム全体を指揮してゲームを組み立てるというよりも、味方へのアシストや、自らゴールを狙うような得点に直結するプレーを主に担う。ドリブルパスなどテクニックに優れた選手が任されることが多い。しかし、中央に位置するこのポジションは非常に激しいプレッシャーを受け、相手の守備的ミッドフィールダーの選手へのチェックなど守備も行わなければならないのでフィジカルの強さや運動量なども同時に求められる。守備などのハードワークをほとんど行なわない選手もいるが、過去にそのような選手が多かった事から、そのような選手は「クラシカルな」、「古典的な」と形容される。パスやボールをキープする技術や攻撃のアイデアを出すセンスが要求される。また、中央でプレーする場合はディフェンダーと競り合いながらプレーすることも多いのでボディバランスなどフィジカルの強さも重要で、世界的に有名なトップ下の選手はテクニックとパワーを兼ね備えていることが多い。例としては、ロナウジーニョカカージネディーヌ・ジダンが挙げられる。

言語ポジション名読み意味
英語圏Attacking Midfielderアタッキング・ミッドフィールダー
Offensive Midfielderオフェンシブ・ミッドフィールダー
Offensive Halfオフェンシブ・ハーフ
Holeホール
日本攻撃的ミッドフィールダーこうげきてき-
トップ下とっぷした
イタリアTrequartistaトレクァルティスタ4分の3
スペイン西Media Puntaメディアプンタ半分のトップ
ドイツOffensiver
Mittelfeldspieler
オーフェンズィーファー・
ミッテルフェルトシュピーラー
フランスMilieu De Terran Offensifミリウ・ドゥ・テラン・オフェンシフ
Numero 10ニュメロ・ディス10
ブラジルPonta De Lancaポンタ・ヂ・ランサの穂先
アルゼンチン西Volante Offensivoボランテ・オフェンシーボ
Engancheエンガンチェフック、繋ぐ


セントラル・ミッドフィールダー

セントラルミッドフィールダーの位置
セントラルミッドフィールダーの位置

セントラル・ミッドフィールダー(英: Central Midfielder)とは4-4-2などの中盤を1列で構成したときに中央に配置されるポジションである。4-4-2が一般的であるイングランドで特によく見られる。攻撃的MFと守備的MFを兼ねるようなポジションで攻守両面にわたる総合的な能力と広い中盤全域をカバーする豊富な運動量を求められる。フランク・ランパードスティーヴン・ジェラードが代表的な選手である。イタリアやスペインなどでは守備的ミッドフィールダーと纏めてひとつのポジションとされる。また、フォーメーションによっては攻撃的MF(2列目)と守備的MF(3列目)の間ということで、稀に2.5列目と呼ばれることもある。

言語ポジション名読み意味
英語圏Central Midfielderセントラル・ミッドフィールダー
All Action Midfielderオールアクション・ミッドフィールダー
Box-to-box Midfielderボックストゥボックス・ミッドフィールダー
イタリアCentrocampista Centraleチェントロカンピスタ・チェントラーレ
Medianoメディアーノ真ん中の人
スペイン西Medio Centroメディオ・セントロ
Pivoteピボーテ
ドイツZentralen
Mittelfeldspieler
ツェントラーレン・
ミッテルフェルトシュピーラー
ブラジルMeiadorメイアドール
アルゼンチン西Volante Centralボランテ・セントラル


センターハーフ

センターハーフの位置
センターハーフの位置

センターハーフ(英: Centre half)とは19世紀後半のツーバック・システムに始まる古い呼称であり、MFがハーフバックと呼ばれたころに中央のハーフバックを示すものであった。ツーバック・システムでは攻守に関わる要のポジションであり、攻撃ではFWの5人へのボールの配球、守備では敵のセンターフォワードの両脇から前線に進出するインナーフォワードのマークなどを主な役割としていた。2009年現在では4-3-3などの中盤が3人で構成されるときの真ん中のポジションを主に示すが、従来の意味に加えて守備的MFを示すことも多い。セントラル・ミッドフィールダーと同義で使われることもあるが、イギリスにおいては1930年代に2-3-5のフォーメーションからセンターハーフが下がって3-2-5のフォーメーションに変化したことから中央のフルバック(ディフェンダー)をそのままセンターハーフと呼び習わしたので、イギリスでセンターハーフというとセンターバックのことを示す。

ウイングハーフ

ウイングハーフの位置
ウイングハーフの位置

ウイングハーフ(英: Wing Half)とは中盤の選手が3人あるいはセンタハーフが3人で構成される時に左右に配置されるポジションである。古い呼称でMFがハーフバックと呼ばれたころに左右のハーフバックを示すものであった。ウイングという名前が付くがサイドプレイヤーというわけではなく、サイド寄りのセントラル・ミッドフィールダーといった趣が強い。スペインではサイドハーフと纏めて同じポジションにされている。

言語ポジション名読み意味
英語圏Wing Halfウイングハーフ
イタリアMezzalaメッザーラ半ウイング
スペイン西Interiorインテリオール内部


守備的ミッドフィールダー

守備的ミッドフィールダーの位置
守備的ミッドフィールダーの位置

守備的ミッドフィールダーとは特にMFが2列で構成される場合にDFの前、中盤の底に配置されるポジションである。前から数えると3列目となる。守備的という言葉が使用されているが、位置が後方に配置されているだけで、守備を専門に行なう選手とは限らず、攻撃の組立を行なったりと攻撃で重要な役割を担う事もある。守備的という言葉が相応しくないとして、まとめてセンターハーフと呼ばれる事も多く、個別の名称を持たない国も少なくない。このポジションは役割などによってさらに細分化される。

このポジションは戦術や配置される人数によって大きく役割が異なるが、基本的にはディフェンスラインの前でボールを持った相手やスペースのケアなどの守備やプレッシャーの弱い低い位置で長短のパスを捌いて攻撃を組み立てることが主な役割となる。ディフェンスラインの前はバイタルエリアとも呼ばれ、バイタルエリアで相手を自由にさせると非常に危険な為にバイタルエリアでの守備は重要視される。その為、少なくとも1人は守備の得意な選手が配置されることが多い。他にも守備においてはDFなどがオーバーラップした際のカバーリングセットプレーで空中戦に強いDFが前線に上がった時に対カウンターの守備要員を務めたりもする。攻撃においては動き回って味方のパスを引き出したり、自身がドリブルして前線にボールを持ち込んだり、後方からゴール前に飛び出して得点を狙ったり、やや離れた位置からミドルシュートを狙ったりもする。1人のみが配置される場合は守備専任、或いは攻守に万能な選手を置く場合が多い。但し、非常に攻撃的な戦術を取る場合は攻撃を得意とする選手を置くこともある。2人配置される場合は1人が守備、1人が攻撃といった役割分担をすることが多いが、攻守どちらかに偏った戦術を取る場合に同タイプの選手を2人置いたりもする。このポジションは豊富な運動量を必要とされる場合が多い。守備専任の場合は運動量に加えて守備能力が重視され、技術などはあまり必要とされない。攻撃を組み立てなどを担う場合は低い位置でボールを奪われると非常に危険なので正確なボールコントロールが要求される。また、2008年頃のドイツ・サッカー協会、及びオーストリア・サッカー協会の監督ライセンス取得コースでは、このポジションでは後述のゼクサーとアッハターのコンビ、つまり守備型の選手と攻撃型の選手の組み合わせが最も理想的と指摘されている。

日本では中盤の底、或いは守備的ミッドフィールダーと呼ばれるが、守備的という言葉が敬遠され、Jリーグの創成期に外国人選手により持ち込まれたブラジルのサッカー用語を用いてボランチと呼ぶことが多い。また、豊富な運動量な中盤の選手を汗かき屋、発電機という意味でダイナモ(英: Dynamo)やハードワーカー(英: Hard Worker)、豊富な運動量で攻守両面に貢献する守備的MF(或いはセンターハーフ)の選手をイタリアでは飛脚という意味でクルソーレ(伊: Cursore)、フランスではリレー走者という意味でルラユール(仏: RELAYEUR)と呼ぶ。

また、日本ではボランチの人数によって、1人ならワンボランチ、2人ならツーボランチまたはダブルボランチ、3人ならスリーボランチと呼びわけられる。だが、これは英語とポルトガル語が混ざっているので、本来はポルトガル語でウンボランチ、ドイスボランチ、トレスボランチと呼ぶのが正しい(ポルトガル語では「1」はウン、「2」はドイス、「3」はトリスと言う)。しかし、ボランチという言葉自体がすでに日本語のサッカー用語となっており、ツー―スリー― という言い方が定着している。

言語ポジション名読み意味
英語圏Defensive Midfielderディフェンシブ・ミッドフィールダー
Defensive Halfディフェンシブ・ハーフ
日本守備的ミッドフィールダーしゅびてき-
中盤の底ちゅうばんのそこ
イタリアCentrocampista Centraleチェントロカンピスタ・チェントラーレ
Medianoメディアーノ真ん中の人
スペイン西Medio Centroメディオ・セントロ
Pivoteピボーテ
ドイツDefensiver
Mittelfeldspieler
デーフェンズィーファー・
ミッテルフェルトシュピーラー
フランスMilieu De Terran Defensifミリウ・ドゥ・テラン・デフェンシフ
Numero 6ニュメロ・シス6
ブラジルVolanteボランチハンドル
アルゼンチン西Volante Defensivoボランテ・デフェンシーボ
número cincoヌーメロ・シンコ5

攻撃型

守備的MFの中でも特に攻撃的で攻守両面で活躍する選手。万能型とも言える。

言語ポジション名読み意味
イタリアIncursoreインクルソーレ襲撃者
スペイン西Pivote Segundoピボーテ・セグンド
ドイツAchterアッハター8
フランスHarcelerアルセレール執拗に攻撃する
ブラジルSegundo Volanteセグンド・ボランチ第2のボランチ

守備型

守備的MFの中でも特に守備を専門的に行なう選手。バイタルエリアと呼ばれるディフェンスラインの前のスペースを埋めたり、相手選手からボールを奪取することを主な役割とする。献身的なプレーを求められ、あまり目立たないポジションではあるが中盤の守備において非常に重要な役割を担う。センターバックと互換性の高いポジションで、守備に長けた選手はセンターバックもこなせる事が多く、逆にセンターバックの選手が守備的ミッドフィールダーを任されることもある。

言語ポジション名読み意味
英語圏Holding Midfielderホールディング・ミッドフィールダーHold=守る
Anchorアンカー
イタリアIncontrisitaインコントリスタぶつかる人
Interditoreインテルディトーレ阻止する人
スペイン西Pivote Defensivoピボーテ・デフェンシボ守備的なピボーテ
ドイツVorstopperフォアシュトッパー前方のストッパー
Zerstörerツェアシュテーラー邪魔する人
Sechserゼクサー6
フランスRécupérateurレクペラトゥール回収業者
ブラジルPrimeiro Volanteプリメイロ・ボランチ第1のボランチ
ポルトガルTrincoトリンコ掛け金

司令塔型

守備的MFの中でも特に司令塔的な役割を担う選手。比較的プレッシャーの弱い中盤の底から、広い視野と長短のパスを駆使して攻撃の指揮を執る。長短のパスを自在に蹴り分ける正確なキック技術や溜めを作れるキープ力などの高いテクニックやゲームを組み立てる戦術眼が要求されるが、守備の役割は軽減される事も多く、プレッシャーも弱いポジションである事からフィジカルはさほど重要視されず、テクニックには優れるがフィジカルに劣るような選手も多い。シャビファン・セバスティアン・ベロンズボニミール・ボバンジュゼッペ・ジャンニーニデメトリオ・アルベルティーニアンドレア・ピルロなどが代表的な選手であり、特にアルベルティーニは「レジスタの代名詞」[誰?] 、ピルロは「レジスタと言えるのはピルロだけ」[誰?] と言った評価を受けている。また、日本ではボランチやテクニカルボランチとも呼ばれるが、世界的にはイタリア語のレジスタが定着している。

言語ポジション名読み意味
英語圏Deep-lying Playmakerディープライイング・プレイメーカー
イタリアRegistaレジスタ演出家映画監督
スペイン西Pivote Organizadorピボーテ・オルガニサドール組織するピボーテ


サイド・ミッドフィールダー

サイドミッドフィールダーの位置
サイドミッドフィールダーの位置

サイド・ミッドフィールダー(英: Side Midfielder)とは中盤のサイドに位置するポジションである。右と左で2人置かれる。4バックのフォーメーションでサイドバックが後ろにいる場合と、3バックのフォーメーションでサイドバックの役割を兼ねる場合とで求められる役割が異なり、後者の場合はウィングバックと呼ばれることが多い。この項では前者の場合について説明する。4-3-3の3トップからFWのウィングが下がって4-4-2になったことでできたポジションであり、ウィングの持っていたサイドアタックの役割を引き継いでいる。両サイドからの攻撃の組み立てやドリブル突破、センタリングといった攻撃面の能力が重視され、アーリークロスや中へ切れ込んでのミドルシュートなどを得意とする選手もいる。そのため、一般的にスピードがありドリブルの上手い選手やセンタリングなどのロングキックが上手い選手が好まれる。突破力に優れるウィングのような選手やセンタリングなどパスで攻撃の組立に長ける選手などがいる。

言語ポジション名読みサイド
英語圏Side Midfielderサイド・ミッドフィールダー
Right Midfielderライト・ミッドフィールダー
Left Midfielderレフト・ミッドフィールダー
Outsideアウトサイド
Outside Rightアウトサイド・ライト
Outside Leftアウトサイド・レフト
Side Halfサイドハーフ
Right Halfライト・ハーフ
Left Halfレフト・ハーフ
日本中盤の右ちゅうばんのみぎ
中盤の左ちゅうばんのひだり
右のミッドフィールダーみぎの-
左のミッドフィールダーひだりの-
右のハーフみぎの-
左のハーフひだりの-
イタリアEsternoエステルノ
Esterno Destroエステルノ・デストロ
Esterno Sinistroエステルノ・シニストロ
スペイン西Interiorインテリオール
Interior Derechoインテリオール・デレーチョ
Interior Izquierdoインテリオール・イスキエルド
ドイツRechte Mittelfeldレヒテ・ミッテルフェルトゥ
Linke Mittelfeldリンケ・ミッテルフェルト
フランスMilieu Droitミリユ・ドロワ
Milieu Gaucheミリユ・ゴージュ
アルゼンチン西Volante Lateralボランテ・ラテラル


ウイングバック

ウィングバックの位置
ウィングバックの位置

ウイングバック(英: WingBack)とはディフェンスが3バックの場合に両サイドに置かれたミッドフィールダーの呼称である。一般的にはミッドフィールダーに分類されることが多いが、イングランドにおいては4バックがほとんどであり、3バックは一般的ではない為にウイングバックを含めて5バックと見做して、ウイングバックをディフェンダーと考える事もある。役割としては名前が示すとおりウィングとバック(サイドバック)を兼ねるもので、守備時にはサイドバックのように相手サイドアタッカーのマークや自陣のサイド後方のスペースのカバーなど守備を行い、攻撃時にはウィングやサイドミッドフィールダーのようにサイドで攻撃の組み立てからドリブル突破、センタリングまであらゆる能力を求められる。攻守の両方の役割をこなさなければならないため、このポジションは90分間絶え間なく上がったり、下がったりすることが求められるポジションで非常にタフなポジションの一つである。

ミッドフィールダー


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