特別権力関係論

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特別権力関係論(とくべつけんりょくかんけいろん)とは、日本の憲法学における、特別の公法上の原因によって成立する公権力国民との関係についての理論。

具体的な例を挙げれば、公務員、在監者(受刑者、未決拘禁者)、国立大学の学生などの公権力との関係についてのもの。かつての大日本帝国憲法下でもちいられた理論であり、現行の「法の支配」を旨とする日本国憲法下ではそのままの形では採用できないとされている。

目次

法原則

公権力と国民との関係においては次の通りの法原則が妥当する。

法治主義の排除
公権力は包括的な支配権(命令権、懲戒権)を有し、法律の根拠なくして私人を包括的に支配できる。
人権の制限
公権力は私人の人権を法律の根拠なくして制限することができる。
司法審査の排除
公権力の行為は原則として司法審査に服さない。

日本国憲法による批判

日本国憲法では基本的人権の尊重を原理としており、各種の修正がなされている。

公務員

全逓東京中郵事件において、「公務員にも労働基本権が保障されるが、内在的に制約を受ける」として、一応、特別権力関係を修正した。

在監者

拘置所の新聞記事の一部を抹消した「よど号」記事抹消事件において、「相当の蓋然性」がある限り、認められれば許容されるとしている[1]

国立大学学生

例えば、富山大学事件では、特別権力関係論を採用せずに部分社会論を採用しているといわれる。それに類する事件として私立大学の事件だが昭和女子大事件などがある。

ハンセン病療養所療養患者・元患者

詳細は「日本のハンセン病問題#患者懲戒検束権」を参照

かつて、ハンセン病療養所の医師や看護人他療養所職員と療養患者・元患者との間に、前者の後者に対する「懲戒検束権」が認められていたとする関係者の証言が多く存在し、これをもって、療養所内もしくは内外で両者の間に特別権力関係が成立していたともされているが、それが国や自治体他の官公署で認められていた事項だったか否かは、その責任の所在も含め、現在でも学術研究上の対立がある。

脚注

  1. ^ 「よど号」記事抹消事件最高裁判所判決
    1983年(昭和58年)5月21日大法廷判決
    昭和52(オ)927
    "判決全文PDF". 判例検索システム. 最高裁判所. 2009-06-26 閲覧。
    "判決情報". 判例検索システム. 最高裁判所. 2009-06-26 閲覧。

関連項目

参考文献

特別権力関係論


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