賞金王決定戦競走

賞金王決定戦競走(しょうきんおうけっていせんきょうそう)とは競艇SG競走の1つである。英名はAnnual Prize Winner Championship(アニュアル・プライズ・ウィナー・チャンピオンシップ)。

目次

概要

この節は「賞金王シリーズ戦」と「賞金王決定戦」のSG競走が2本立てで並行して開催され、賞金王決定戦は最高峰の競走として位置づけられている。開催がクリスマス前後に重なる事に加えSG競走の最終戦でもあることから、競艇界はこの競走で一年を締め括る。近年は冒頭に「SG(西暦)シリーズ最終戦」とサブタイトルクレジットが入る。競走全体のシンボルカラーはゴールド。

歴史

1986年12月23日(当時は平日だった)に住之江競艇場で初開催された。第1回の優勝者は当時「艇王」と呼ばれていた彦坂郁雄(登録番号1515)であった。当初はサブタイトルとして「競艇グランプリ」という名称が付与されていた。

賞金王決定戦に先駆けて始まる「賞金王シリーズ(住之江大賞)」は第1・2回(1986・1987年)は一般戦として、第3~5回(19881990年)はGII、第6~11回(19911996年)はGI、第12回(1997年)からSGへと格上げされた。これに伴い、同一節で2つのSG競走を並行して行う唯一の節となった。

開催される競艇場

他のSG競走と同様に原則として各競艇場の持ち回りとされているが、過去23回(2008年まで)開催のうち19回が住之江競艇場であるほか、2009年及び2010年も住之江での開催が決定している[1]

出場者選考の基準

当該年の1月1日~「競艇王チャレンジカップ」が終了する日までにおける獲得賞金上位60名を全登録選手から選抜しその60名から獲得賞金上位12名が賞金王決定戦、その他が賞金王シリーズ戦に出場する。

1998年に「競艇王チャレンジカップ」が新設されるまでは毎年10月31日のレース終了時点における獲得賞金上位60名を選抜し、その60名から11月30日のレース終了時点における獲得賞金上位12名が賞金王決定戦、その他が賞金王シリーズ戦に出場する仕組みだった。

選考期間内から前検日までに出場停止処分(一部を除く)を受けると何位であっても出場できない。

レース構成

賞金王シリーズ戦

通常のSGと同様に6日間開催で行われる。前半4日間は予選競走を行い5日目に準優勝戦、最終日に優勝戦が行われる。出場選手は前述の選考基準により決定。2007年の優勝賞金は1600万円。

賞金王決定戦

シリーズ3日目より始まり、4日間で行われる。前述の選考基準を元に選ばれた12名の選手が3日間、計6レース(1日2個レース、選手は1日1走)のトライアル競走(1着賞金は53万円)を争う。選手の組み合わせは1走目のみ獲得賞金総額(ランキング2・3・6・7・10・11位の組と1・4・5・8・9・12位の組)で決定、2走目と3走目は前日の競走成績(着順が奇数の組と偶数の組)で振り分ける。トライアル競走の枠番は、1走目は賞金獲得額順に(内枠からランキングの高い順に振り分け)、2走目以降は抽選で決定する。

各競走とも1着10点・2着9点・3着7点・4着6点・5着5点・6着4点が与えられ、得点上位の6名が「賞金王決定戦(優勝戦)」に進出、得点下位の6名は「順位決定戦」へ出走する(1着賞金は1600万円)。

使用するモーター(エンジン)は開催場が所有する勝率上位のものや、専門紙スポーツ新聞の記者が推薦する12機が用意される。4日間という短期間にモーターを仕上げる整備手腕、モーターとプロペラ(スクリュー)のマッチング、他11名の選手を凌ぐスタート力やレーステクニック、そして好枠を引き当てる強運等が求められる。

最終日は第10競走に「賞金王シリーズ戦(優勝戦)」、第11競走は「順位決定戦」、最終第12競走で「賞金王決定戦(優勝戦)」が行われる。表彰式では「ゴールデンヘルメット」が優勝者に贈られるほか、優勝者を祝福する「ビクトリーファイヤークラッカー」と呼ばれる花火が打ち上げられる場合もある(住之江では周辺住民の苦情等により現在行われていない)。

賞金王決定戦(優勝戦)の優勝賞金は1億円。これは1レースの賞金額としては競輪の最高峰レース「KEIRINグランプリ」と並び世界最高額で、ギネス・ワールド・レコーズにも認定されている。なお、2着以下も高額賞金(2着4500万円・3着3100万円・4着2200万円・5着1900万円・6着1600万円)で、「KEIRINグランプリ」を上回っている(「KEIRINグランプリ」の2着賞金は2000万円。また中央競馬有馬記念」は優勝1億8000万円であるが、騎手が手に出来るのはそのうちの5%の900万円前後である)。

第1回を除き初出場者が優勝できず、「初出場は賞金王を取れない」というジンクスがあったが、第22回(2007年)で吉川元浩が初出場で初優勝した。

賞金王決定戦に出場する選手の特典

賞金王決定戦(優勝戦)に進出した6名の選手は、翌年の競艇王チャレンジカップ競走と賞金王決定戦競走を除く全SG競走への優先出場権が与えられる(フライングによる出場辞退期間と重複する場合は除く。また決定戦優勝戦でフライングした場合は1年間のSG選出除外となるため、優先出場権は消滅する)。

賞金王決定戦に出場する選手は翌年のSG優先出場権を賭けた戦いであるが、出場できなかった全選手も賞金王決定戦に出場することが1年間の最大目標で、SGや一般戦も含めた1年間の全競走が「賞金王決定戦に直結している」といわれる。

フライング罰則の特例

賞金王決定戦を含むSG競走の優勝戦は舟券の売上額が多いため、万一フライングや出遅れが発生した場合は返還額も巨額になり、主催者にとっては大きな打撃となることから、フライングや出遅れをした選手には厳しい罰則が課せられている。

ただし、賞金王決定戦に関しては以下の特例がある。

  1. 賞金王決定戦の開催期間がフライング休みと重なっている場合でも上記の選考期間の賞金ランクが15位以内の場合は、賞金王決定戦またはシリーズ戦に出場できる。
  2. 賞金王決定戦の開催期間がSG優勝戦、準優勝戦のフライングによるSG選出除外期間と重なっていても上記の選考期間の賞金ランクが12位以内の場合は、賞金王決定戦に出場できる。

開催日・競艇場

回数 開催日 開催競艇場
第1回 1986年12月23日 住之江競艇場
第2回 1987年12月22日 住之江競艇場
第3回 1988年12月20日 住之江競艇場
第4回 1989年12月19日 住之江競艇場
第5回 1990年12月18日 住之江競艇場
第6回 1991年12月23日 平和島競艇場
第7回 1992年12月23日 住之江競艇場
第8回 1993年12月23日 住之江競艇場
第9回 1994年12月23日 住之江競艇場
第10回 1995年12月24日 住之江競艇場
第11回 1996年12月23日 戸田競艇場
第12回 1997年12月23日 住之江競艇場
第13回 1998年12月23日 住之江競艇場
第14回 1999年12月23日 住之江競艇場
第15回 2000年12月24日 平和島競艇場
第16回 2001年12月24日 住之江競艇場
第17回 2002年12月23日 住之江競艇場
第18回 2003年12月23日 住之江競艇場
第19回 2004年12月23日 住之江競艇場
第20回 2005年12月23日 住之江競艇場
第21回 2006年12月24日 住之江競艇場
第22回 2007年12月24日 福岡競艇場
第23回 2008年12月23日 住之江競艇場
第24回 2009年12月23日 住之江競艇場

過去の優勝者

賞金王決定戦

回数 優勝者 現住所
(当時)
第1回 彦坂郁雄(1515) 静岡県
第2回 安岐真人(1864) 香川県
第3回 野中和夫(2291) 大阪府
第4回 福永達夫(2205) 山口県
第5回 高山秀則(2672) 宮崎県
第6回 松田雅文(2502) 福岡県
第7回 野中和夫(2291) 大阪府
第8回 野中和夫(2291) 大阪府
第9回 中道善博(2096) 徳島県
第10回 植木通彦(3285) 福岡県
第11回 植木通彦(3285) 福岡県
第12回 服部幸男(3422) 静岡県
第13回 太田和美(3557) 奈良県
第14回 松井繁(3415) 大阪府
第15回 市川哲也(3499) 広島県
第16回 田中信一郎(3556) 大阪府
第17回 植木通彦(3285) 福岡県
第18回 田中信一郎(3556) 大阪府
第19回 田中信一郎(3556) 大阪府
第20回 辻栄蔵(3719) 広島県
第21回 松井繁(3415) 大阪府
第22回 吉川元浩(3854) 兵庫県
第23回 井口佳典(4024) 三重県
第24回 松井繁(3415) 大阪府

賞金王シリーズ戦

回数 優勝者 現住所
(当時)
第1回 竹内知樹
第2回 瀬尾達也
第3回 瀬尾達也
第4回 新開文夫
第5回 長岡茂一(3227) 東京都
第6回 岡本義則
第7回 長岡茂一(3227) 東京都
第8回 中道善博(2096) 徳島県
第9回 西島義則
第10回 高山秀則(2672) 宮崎県
第11回 市川哲也(3499) 広島県
第12回 小畑実成(3233) 岡山県
第13回 中道善博(2096) 徳島県
第14回 長岡茂一(3227) 東京都
第15回 吉田隆義(3231) 愛知県
第16回 濱野谷憲吾(3590) 東京都
第17回 太田和美(3557) 奈良県
第18回 市川哲也(3499) 広島県
第19回 太田和美(3557) 奈良県
第20回 池田浩二(3941) 愛知県
第21回 赤岩善生(3946) 愛知県
第22回 山崎智也(3622) 群馬県
第23回 田中信一郎(3556) 大阪府
第24回 井口佳典(4024) 三重県

優勝賞金の変遷

  • 第1回から第3回:3000万円
  • 第4回:3300万円
  • 第5回・第6回:4000万円
  • 第7回・第8回:5000万円
  • 第9回・第10回:6000万円
  • 第11回:8000万円
  • 第12回:1億円[2]

今後の開催予定

  • 第25回(2010年12月18日~23日 住之江競艇場)

関連項目

脚注

  1. ^ 住之江以外で開催された例は19912000年平和島競艇場1996年戸田競艇場2007年福岡競艇場。これは直近SGが住之江を含む近畿の競艇場で開催された都合上もあるため
  2. ^ この1億円が1レースに於ける優勝額としては世界最高額としてギネス・ワールド・レコーズに認定された

競艇オフィシャルWebへのリンク

賞金王決定戦競走


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