汎用機関銃
汎用機関銃(英: General purpose machine gun, GPMG)は、一人で持ち運び運用することができ、中量・軽量のどちらの運用にも使うことができるように設計された機関銃である。
現在の運用においては、7.62mm NATO弾のような重機関銃としても十分な有効射程を持つ弾丸を使用し、かつ持ち運びが容易い空冷式の機関銃をさす事が多い。5.56mm NATO弾を使用する短射程かつより軽量の機関銃は分隊支援火器と分類するのが一般的である。汎用機関銃は二脚か三脚を装着するか、車輌や舟艇あるいはヘリ等の銃架に搭載して射撃を行う。
概要
汎用機関銃は重機関銃と軽機関銃双方の役目をこなせる機関銃である。この語はベルギーのFN社が使用した Mitrailleuse d'Appui General が語源となっており、英語への逐語訳 General Purpose Machineguns として定着し、多様な用途に使えるために重用された。中量級の機関銃から高威力ライフル弾を発射するが、より持続した射撃を行うため、また多様な用途に使用することができるように、設計上若干の妥協がなされている。一般的に銃身はすぐ交換することができ、二脚または三脚を使用するか、搭載用火器として使用する。
広義の汎用機関銃といえる中量級機関銃は第一次世界大戦まで遡り、空冷式の機関銃が様々な用途に使用された。歩兵が使用するだけでなく、大きな弾倉と共に航空機、戦車、舟艇に搭載された。歩兵部隊は、二脚付きの機関銃を三脚に搭載して使用した。 軽機関銃と重機関銃双方の用途に遜色なく使用できるという意味で、初の汎用機関銃といえるのは第二次大戦で使用されたMG34とその後継であるMG42である。MG42は戦後NATO規格の弾薬を使用できるように改造されて西ドイツ軍により使用され、最初からNATO規格の弾薬を使うように設計変更された「ラインメタルMG3」として現在も使用されている。
携行可能な機関銃でも重機関銃としての性能を満たせるようになったため、同じような口径の重機関銃は汎用機関銃に吸収された。車載機関銃や艦載機関銃も汎用機関銃の発展型が用いられる事が多くなった。 現在も残る重機関銃は大口径や多銃身など携行不可能な要素を持つものが大半である。 むしろ携行性を重視した分隊支援火器が登場したため、汎用機関銃はルーツである軽機関銃としての役目を要求されることは減った。現代の汎用機関銃は文字通り状況に応じて軽~重機関銃のニッチを柔軟にカバーする事を目的にして配備されている。
現代の軍隊で一般的な例を挙げる
- 分隊支援火器-専ら一般の歩兵分隊に配備される。小銃用の短小弾(7.62x39mm弾)か小口径高速弾(5.56mm NATO弾かソ連製の5.45x39mm弾)を使用するものが多い。代表例はMINIMIやRPK
- 汎用機関銃-あらゆる任務に使用される。7.62mmクラスの弾薬(大戦後の汎用機関銃では、7.62mm NATO弾かソ連の7.62mmx54R弾)を使用する物が殆どで、分隊支援火器より有効射程が長い。
- 重機関銃-個人で携行することは不可能であり、専ら三脚で陣地に固定するか、車両に搭載して使用される。代表例はアメリカ製のM2重機関銃やロシア製のDShK38重機関銃など。
具体例
西側諸国、特にNATO加盟国では、ベルギー製のFN MAGを元として、イギリス軍ではL7が、アメリカ軍ではM240(以前はM60)が採用されている。
ドイツなどG3ライフル採用国を中心にMG42の改良型ラインメタルMG3が採用されている。
フランスでは、独自の7.5mm×54弾を使用するAA-52を採用したが、のちに7.62mmNATO弾仕様に改修されている。
永世中立国のスイスでは、SIG 710が開発されたが、スイスと一部のラテンアメリカ諸国以外採用されていない。
ロシア(旧ソビエト)およびその影響下にある(あった)国々では、PKMが汎用機関銃として採用されている。
旧チェコスロバキアでは、ワルシャワ条約機構加盟国では珍しく、独自のVz.59が採用されている。
日本では、62式7.62mm機関銃が採用されている。
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